那須移住×物件探しのコツ|私たち夫婦がこだわった4つのポイントと9年間暮らした感想

木蓮の木
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  • 那須に移住を考えているけど、具体的にどうやって物件探しをすればいいんだろう。
  • どのエリアが住みやすいんだろう。
  • 物件探しを始めてはいるけれどなかなかいい物件が見つからない。

こんな風に移住に向けて一歩ふみ出したけれどなかなか思うように進まないと悩んでいる方はいませんか?

この記事では9年前に今の住まいである中古物件を実際に購入した私たち夫婦の体験談をお伝えします。

エリアを決めたポイントや、実際に住んでみた感想なども詳しくまとめました。

管理人
管理人

こんにちは。当ブログ「那須別荘暮らしの手帖」の管理人です。
2012年に単身で那須移住をし、現在は夫と娘と保護猫6匹と那須ライフを満喫中!
那須在住&10年間の別荘管理業務の経験を生かし、移住を考えている方や別荘オーナーのお役に立つ情報を発信しています。ぜひほかの記事も参考にしていただけるとうれしいです。

物件購入を決めた4つのポイント

  • 渋滞の影響のないエリアか
  • 管理地か未管理地か
  • 周辺環境
  • 水の安全性

ひとつずつ詳しく説明していきます。

1.渋滞の影響のないエリアか

これは私たちが最も重視したポイントです。

那須はゴールデンウイークやお盆、秋の紅葉シーズンにはメイン道路である那須街道や、それにつながる近隣道路が大渋滞します。

観光シーズンになるとちょっと近くのコンビニ、スーパーへ行くのに大渋滞の列に混ざらないといけない立地では、定住者にはかなり不便な事態です。

当時、私も夫も職場が那須にあったので、いかに渋滞に巻き込まれずに職場に行ける場所か。

それらを考え、渋滞の影響のないエリア選びが最重要ポイントとなりました。

2.管理地か未管理地か

那須には管理された別荘地と、未管理地のエリアがあります。

当時私は別荘地の管理職員として勤めていたので、管理地では道路や水道がきちんと管理され、何かトラブルがあった際にも管理会社が対応してくれるメリットがある反面、管理費の負担があることも理解していました。

未管理地は管理費が不要ですが、トラブル時には自己対応が必要となります。​自然豊かな那須での生活では、予期せぬトラブルも考慮し、年間の管理費コストは決して安くはありませんが、定住するうえで安心して暮らせる管理地を選びました。

先日近くであった倒木を管理会社に連絡。対応も素早く、管理地であるメリットを感じました。

3.周辺環境

続いて私たちが重視したのは、「犬の散歩時に他の犬に会わない」「早朝パジャマ姿でも気軽に散歩できる」といった、周囲の目を気にせずに過ごせる環境です。

当時飼っていた小型犬がよそのワンちゃんに吠えまくってしまう子だったので、散歩のときにいかに他のワンちゃんに会わずに散歩が出来るか。また、朝5時から散歩を催促されるので、寝起きのパジャマ姿で散歩に行けることも重要ポイントでした。

ですが、あまりにも人里離れた場所では、冬の寒さや積雪、治安面での不安もありました。​なので、適度に人が住んでおり、管理会社の定期的な巡回あるこの別荘地が私たちの希望にぴったりな環境だと思いました。

4. 水の安全性

次に考慮したポイントは、大切なライフラインである「の安全性」です。私自身が別荘地の仕事を通じて那須町の「水」事情に多少知識があったので、特に意識したポイントでした。

那須町の水道の種類

那須の水道はざっくりと「町営水道」と「私営水道」に分けられます。違いを簡単に説明します。

町営水道は那須町が管理する水道で、都会と同じように使用量のメーター検針に基づいて「水道使用料」を町に支払って使用します。

私営水道には2種類あります。

  1. 別荘地の管理会社や組合が独自で井戸を掘り、水源として供給する「専用水道」
  2. 建物所有者が自身の敷地内に井戸を掘って使用する「個人井戸」

「専用水道」の場合、水道施設の維持メンテナンス費用などを年間の「水道使用料」として、各管理会社または組合へ支払うのが一般的です。

重要なポイント:井戸の深さ

「私営水道」を選ぶ際の重要なポイントは、将来を見据えた水道施設の維持メンテナンスが行われているか、そして井戸の水源の深さです。

井戸には「深井戸」と「浅井戸」があります

  • 浅井戸:地表から約10m程度深さまでのもので、地表の影響を受けやすいため飲料水には適しません。掘削コストが安いため、那須が分譲開発された約50年前は個人宅でよく使われていました。当時は建物も少なく土壌汚染の影響も少なかったため問題なかったかもしれませんが、現在のように建物が増えた状況では、生活用水や家庭菜園での利用は問題なくても、飲料水としては事前の「水質検査」が必要です。
  • 深井戸:地表から約20-30m以上の硬い岩盤の下の地下水を利用するため、周囲の影響を受けにくく、安定した水量と水質が得られます

このような理由から、敷地内の個人井戸を使わなければならない物件は除外しました。

理想は「静かな環境にある」「町営水道」の物件だったのですが、町営水道が使える物件のほとんどが大通り沿いあったり、建物が沢山立っている別荘地だったり、私たちの希望する「人に会わない静かな環境」とマッチする場所が残念ながらありませんでした。

結局、私たちが選んだ場所は管理会社が管理する「専用水道」の使える別荘地でした。

井戸の深さが100mほどある「深井戸」で、しっかりと管理会社が定期メンテナンスをしていることが安心材料となりました。

物件購入後念のため、個人で出来る程度の水質検査を実施しましたが、問題なく飲料水として使用しています。

消毒の為の塩素の量も少ないため、いわゆる「カルキ臭」もなく、個人的には「美味しい水」と感じ、安心して使用しています。

年間の水道使用料は約5万円で、使用量に関係なく一定の料金で利用できる点も魅力です。

余談ですが、那須町はほとんどが下水道が未整備ですので、宅内での浄化槽設置が必須です。そのため下水道代はかかりませんが、個人で浄化槽管理のための業者との年間契約が必須です。だいたい年間2万円というところでしょうか。数年に一度必要になる汲み取り時には1回あたり、浄化槽の大きさにもよりますが我が家の場合3万前後かかっています。

まとめ

実際私たちが内見した物件は今の建物、たった1つでした。私たちがこだわりたかったポイントは家の中身ではなく、家のある立地環境でしたので。気になる物件は不動産やさんにお願いする前にあらかじめ自分たちで現地確認していました。

私たちが購入した物件は、元は別荘として使われており、前の所有者が定住用にリフォームした後、亡くなったため数年間放置されていました。

​室内はリフォーム後未使用ということもあり、とてもきれいな状態でした。価格も比較的安かったにも関わらず数年売れずにいました。それには理由があり、すぐ隣りの家が朽ちた廃屋だったためです。今にも屋根が落ちそうなほどの状態でした。普通の人なら避けた物件かもしれません。

しかし、これ以上私たちにぴったりな立地条件はないと割り切り、むしろ、この廃屋を取り壊して建物を建てる奇特な人はいないだろうと、将来的に隣地に建物が建つ可能性の低さをメリットととらえ、購入を決断しました。​数年後、運よく隣の廃屋は所有者により更地となり、私たちが格安で取得させていただくことになりました。​庭が広がり、結果的に理想的な住環境となりました。​このような巡り合わせも「」なのかもしれません。

この家に住み始めて早9年。​渋滞の心配がなく、子どもの保育園や学校への送迎も便利で、雪の影響も少ない。​水の安全性も確保され、管理された別荘地の安心感の中で、毎朝鳥のさえずりに癒され、四季折々の自然を楽しんでいます。​

物件選びでは、やみくもに探すのではなく、自分たちが何を重視するのかを明確にし、それに合った物件を探すことが大切だと思います。​

私たちの経験が、これから那須への移住を考えている方の参考になれば幸いです。

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